私のケツは今凄いことになっている
画像を張りたいくらいの大きな青タンだ
自分の家の階段を踏み外し
一番下まで落ちた
とっさに手摺りを掴もうとしたが間に合わず
まるでコントみたいと思いながら
ケツから一段一段落ちていった
犬が二階に上がらないように階段に柵をしている
それを突き破って床に落ちた
当然連れ合いが真っ青になって飛んで来るだろう
「大丈夫か!怪我はないか!」
その言葉を待っていた 
しかし走る事もなくやってきて私の姿を見るなり
「何してんねん」
と言った
何してんねんて
階段から落ちて死ぬ人もいる
骨折しているやもしれぬ
それなのにこの男は「何してんねん」だ
「見たら分かるやろ あほんだらあほんだら」
こいつは助け起こすことも忘れ笑い転げている
地震かと思ったわ
ごっつい家揺れたで
それか犬が落ちたかと思って心配したけど
あんたで良かったなぁ
そやけどどんくさいなぁ」
こんな男が伴侶だ
世の中にこれ以上の不幸は恐らくあるまい
暫く待ったが一向に助け上げられる気配はない
仕方なく柵から足を引き抜いて自分で起きた
ケツが痛いだけで他は何ともなさそうである
己の頑丈さにくらくらする
「肉付きのええケツで良かったなぁ
細い人やったらエラい事やったで」
尻をさすっている私に向けられた言葉である
グレてやる