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おかずが少ないとヨメを責めているところ
帰宅した長男に注意され
逆上したオヤジが息子を背中から刺し
63歳のオヤジが逮捕された
本日の夕刊の記事である
おかず問題では
80過ぎたジジィが
おかずが多いと老妻を殺した事件がある
なんともやりきれない事件である
私は連れ合いに懇々と噛んで含むように
非常に分かり易い言葉で諭したことがある
事の始まりは掃除であった
私は明日からでもなんの躊躇もなく
ホームレスをやれる
汚いと思う感性を培養してこなかったせいであろう
早い話が掃除が苦手 嫌い 無関心である
当然風呂嫌いも連結している
アレルギー性鼻炎による臭いに鈍感な事も加担し
清潔や整理整頓とは無縁である
それを指摘された時のことである
あんたなぁ
耳の穴かっぽじってよう聞きや
あんた専用のコック
あんた専用のクリーニング屋
あんたが仕事から帰って来る時に
家に電気を点けてくれてる人
あんた専用のハウスクリーニング屋
奇特にもあんたの子どもを産んでくれる人
乳母 子守 教育 躾係り
そんだけ全部の給料いっぺん計算してみ
天文学的な数字になるやろ?
それをこの私がたった一人でやってるんやで?
あんたの切ないほど少ない給料で
これらの一切をやってるんやで
史上最大の
崇高にも程があるボランティアとちゃうけ?
こんだけ神々しいボランティアに対して
まだ文句を言うつもりでおるんかいな
ちょっと掃除が完璧やないくらいで
文句言うなんて厚かましいにも程がある
毎日土下座して
涙流しながら感謝されてもええ位とちゃうけ?
すると
な なんも完璧なんてそんな恐ろしい事
いっぺんも望んだことありません
ただ
ほんのちょっと片付けてくれるだけでええんです
とぬかす
ええい じゃかましいわい
その言葉
札束でこの私のほっぺた叩けるくらい稼いでから
言うてみんかい
私に文句言うのは1000年早いわい
と優しく穏やかに諭した
その結果
私の日々のボランティアに一切の文句は無くなった
あの時
あんたと生活してる僕の方が
ボランティアとしては高度やと思いますけどと
消え入るような声が聞こえたのは
きっと私の空耳であろう