幸福や不幸と言う概念は主観的なものである
よって本人が不幸だと思う事も
見る側によれば
そんなもんまだまだ幸せだと思われることもある
そして当然その反対もある
しかし である
私の友人に不幸の詰め合わせ
不幸の幕の内弁当
誰が見たって不幸だろと言う人間がいる
しかも現在進行形
遡ること6年
友人の連れ合いは福岡で単身赴任であった
その連れ合いは生来の酒好き 小食
一人暮らしの食生活が充実するはずもない
子どもと友人が福岡に会いに行くと
具合が悪く高熱
一旦地元に帰り病院に行けば
結核」と診断されすぐさま隔離入院
小学生の子どもも家庭の異変で腸炎を起し
ダブル入院
半年の入院後自宅療養
その後仕事場に復帰するが
またもや「結核
手術と半年の入院 自宅療養
2度目の職場復帰が地獄の始まりである
会社は病気を理由にクビにすることが出来ない
代わりに出来るのは嫌がらせである
また福岡に転勤辞令
今度は家族で転勤しようと
家族向けのマンションの契約 
小学校の転校手続き
自宅マンションを不動産屋に頼み転勤中賃貸に
ガレージの解約
近所に挨拶
引越し業者との段取り
荷造り
子どもの学校ではお別れ会も開いてもらった
さあ 転勤と言うその時
会社から「転勤解除」
嘘のような話である
よく子どもが登校拒否をおこさなかったものである
その後も執拗な嫌がらせは続く
全く経験のない部署に配置転換
一から覚えながらようやく慣れた頃
またまた配置転換
慣れない仕事でのミスをなじる
その繰り返し
とうとう本人がギブアップである
会社の望みどおりの退社をする
年齢が年齢の為に次の仕事もなく
やっと決まった職場の給与は新卒者並
共働きでマンションのローンに頭を抱える生活
そんな中ずっと体調が思わしくなかった友人が
昨年秋に「悪性リンパ腫」と判明
手術と入院の繰り返しとなる
しかし今年の5月に連れ合いが
経営状態の思わしくない会社からリストラ
47歳で次は非常に困難である
悩んだ末に自営
車で細々と営業をすることとなった
そして今月
友人の母方の墓は高松にある
その母が娘の気晴らしを考えたのであろう
ホテルで一泊し墓参りを計画
友人の両親と連れ合いの運転する車で行くことに
ホテル前のコンビにでビールを買う
コンビニから出た車は右折しなければホテルに行けない
片側一車線の道路は渋滞中
指示器を出す車にどうぞと止まってくれた車に頭を下げ
ゆっくり進むと衝撃
見ればモンキーバイクが倒れ
数メートル先に血だらけの青年が倒れている
夕方5時半の事故で
事情聴取 現場検証が終わったのは深夜12時
相手の青年は重症らしく手術も始まる
渋滞中であるにも拘わらず
猛スピードで走るモンキーバイクが
圧倒的に悪いだろうと思うが
事はそうでもないらしい
やはり一番は車が悪いとなるらしい
車の修理 罰金 免停
悪夢が待ち受けている
やっと車で細々と仕事をしていくこととなった矢先である
友人の両親も寿命が縮んだことであろう
これだけ「ザ・不幸」が続くと笑うしかない