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昨日ロンドンから帰って来た
迎えに来ていた身内から
２時間前に犬が死んだと聞かされる
１１日に出発する時には元気だった
１６日から食欲がなくなり
１７日から様子がおかしくなり病院に行ったが
歯槽膿漏の菌が脳に行き
脳梗塞と言われ奇跡を待つしかないとのことだった
奇跡は起こらず午後３時に心停止
全く覚悟が出来ていなかった死である
１０年前の台風の日に
知人のガレージの中で震えている子犬がいた
知人はドーベルマンを飼っていて
そのドーベルマンが威嚇し子犬が怯えている
飼い主が見つかるまで預かってくれないかと言われ
二つ返事で引き受けた
ミニチュアプードルの子犬であった
おもちゃのように小さいトイプードルは多いが
ミニチュアプードルと言うのは非常に少ない犬種である
警察や保健所などに連絡し
すぐに見つかるであろう飼い主を待った
しかしいつまで待っても飼い主は現れない
その時ウチには大型犬が５頭いた
こんな中途半端なサイズの犬が加わるのは
非常にバランスが悪い
何より初めてのオス犬である
なんだかなとは思いながら
そのまま飼うはめになった犬である
私の後をついてまわり寝るのも一緒であった
拾われた犬であると言う自覚があるのか
いつも遠慮がちであった
サルにどんなことをされても怒らず
私も調子に乗って何度も眉毛を描いて遊んだ
そして一切私に迷惑をかける事無く死んだ
心の準備さえさせてくれずに
なんともあっけない幕切れである