■

今迄もう一度行ってみたいと思う国はあったが
住んでみたいと思う程の国はなかった
しかしエジプトは住んでみたい初めての国である
非常に魅力的な国である
何と言っても
あの統一されたかの様な汚さがいい
何処に行っても汚い
廃屋にしか見えない家に人が住んでいる
ルクソールに着いた時
ここはサマワか
ミサイル落とされたか
そう思う程
家とはとてもじゃないが形容しがたい建物が並んでいる
どの家にも屋根が無い
雨が降らないから建物の上にムシロを掛けているだけ
あの岩落ちたら一巻の終わりやんの場所に
ぎっしり家が並んでいる
道はガタガタでゴミだらけ
観光客だけで生き抜いている国とはとても思えない程に
凄まじく汚いのである
５０００年前の神殿や墓を自慢するその周囲が
２１世紀のゴミで溢れかえっている
神殿やピラミッドの横に
凄まじく汚い団地がずらーっと並んでいる
１日５回も地べたに這いつくばって祈りながら
人の財布から勝手に金をくすねたり
ライフルを下げたポリスが私を呼び
一緒に写真を撮ろうと誘い
思いきり私にキスをし金を払えと言う　ポリスなのに
市場に行けばエジプトの相場の1０倍もの金額で売りつける
博物館は外国人とエジプト人の入館料の差は１５倍
それを堂々と入り口に書いている
連れ合いが横にいるのに
近寄って来て何度も私に握手をせがみ乳を触る
カイロのど真ん中の川に馬が死んでいる
その横には子供の遊具が並び　子供達が遊んでいる
イスラム教って何？
ダースベイダーが歩いて来たと驚けば
それは目だけを出した黒づくめの女性であった
レストランの皿はどれも見事に汚れていたりと
この国には「きっちり」や「調和」と言った概念がまるで無い
だらしの無さのレベルが私と全く同じ高さなのである
住みたくなるのも無理は無い
それに何より男前のパーセンテージが異常に高い
そこら中に男前が転がっている
小汚い格好して１０頭身で男前
よだれを拭きながら歩くのに苦労する国である
右の写真はバスの運転手
よだれを拭いて撮ってもらった