一泊二日新幹線で行くお楽しみ門司てっちり懐石19800円
新聞広告に飛びつき連れ合いと行って来た
初めての団体旅行である
これも値段が値段
阪急トラピックスの旗の後をぞろぞろついて歩くのも仕方が無い
しかし新幹線で降ろされたのは福山駅である
厳島神社も旅程にはあるが降りるの手前過ぎないか
聞けば
「こんな値段で行ける訳がないでしょう
福山迄の新幹線の割引が大きいからであって
広島からは高くなるんです 新幹線は」と
この値段で申し込んでおいて何をアホなこと言うねん
という顔で説明され延々とバスに乗る
バス旅行を新幹線で行くとウソ広告打ったんはおまえの会社やん
添乗員の女性は「○○の方に」を1分間に15回の割合で入れて喋る
バスガイドは60は優に超える老女で
くそ面白くも無い冗談を飛ばし自分でウケて笑いながら喋り続ける
これが拷問でなくて一体何であろうか
殺してくれ
昼に宮島に着くが昼飯時間も併せて1時間
なめとんのかである
早食い競争の如く不味い広島焼きを食い
競歩厳島神社を見てバスに戻る
他の客ははなから無理だと厳島神社をパスしていた
晦日に入院する連れ合いである
この男の素行のせいでずっと雨であった
その後岩国の錦帯橋
門司のホテルに着いたのが7時半
部屋に荷物を置いたらすぐにホールで食事です
と慌ただしいことこの上無し
テーブルの上には直径10センチの鉄鍋に
春菊2本 豆腐1個 マロニー3本
良く見なければ見過ごしそうな白い小さな塊が2個
どうやらこれがフグのようである
これにボーイが着火剤に火を着けて周る
他の客の「てっさも出るはず フグ懐石やねんから」
の声が聞こえる
しかし来るのは焼いた小さな鮭
小さな小さな容器に入った和風ビーフシチュー
鯛のサラダ
外米かと疑うパサパサの白飯
かくして「ふぐ懐石」は終わりを告げた
そこに集まった全員の目が涙で潤んでいた事は言うまでも無い
社会勉強と言う名のバス旅行であった
少し大人になった気がする