散歩に行く公園にホームレスが住んでいる
記憶では昨年の夏頃から住んでいると思う
年は若い
まだ30代と思う
ブルーテントを貼るでもなく
ただ公演の中央に鎮座ましましている東屋に
大きな荷物を積んだ自転車と一緒に佇んでいる
いつ見ても寝ている
この厳冬でも毛布を被って寝ている
雪の降る昼中 珍しく起きている彼を見た
両の鼻の穴にティッシュを詰め込み
ただ座っていた
中々の男前である
夜の公園は私と犬と寝ている彼だけと言う
何とも言えない組み合わせとなる事が多い
先日もその組み合わせであったが
驚いた事に公園中に響き渡るいびきをかいて
彼が寝ていたのである
今までそんな事はなかった
凄まじいデシベルである
このクソ寒い中 地響きさえ引き起こす程の勢いである
思わず聞き惚れた
しかしあまりのいびきに脳卒中かも知れないと考えた
毛布を剥がして確認するべきかと思い悩んだが
心地良い眠りかも知れない
そうだとしたら起されて怒り心頭であろう
怒りに任せて襲い掛かられたらこちとらか弱いオンナ
彼に身を任せる他に道はなくなる
この年で身篭っても肉体的にかなりキツイ
自分から苦労の種を蒔く事もあるまいと看過する事にした
脳卒中かそうでなかったかは今夜の散歩で分かる