9月17日に友人の妹が死んだ
彼女の連れ合いは昨年胃がんで死んでいる
連れ合いの死による体調不良と思っていたが
今年の夏に個人病院で診てもらう
更年期の症状だろうと薬をもらうが
改善されず総合病院へ行く
検査の結果は脳腫瘍であった
しかし悪性ではなく良性で
手術をすれば治るとのこと
9月8日に8時間と言われていた手術は
22時間もかかった
術後は会話も出来 手も動かせた
しかし4日後あたりからふらつくと言い出し
目に見えて具合が悪くなった
17日に友人が回復するはずの人間が何故
日に日に具合が悪くなっているのかを主治医に聞く予定であった
その17日の早朝に病院から電話が入り
呼吸が停止したとの知らせを受ける
慌てて車を走らせている途中に「亡くなりました」と電話
病院に着くと
頼んでいる付き添いの女性が
きちんと話をした方がいい これはおかしい
と言うのだそうだ
死因は足に出来た血栓が肺動脈を塞いだ事による呼吸困難
つまりエコノミークラス症候群
死因は脳腫瘍とは関係なく
予後のトラブルである
朝4時に看護士が見回った時には生きていた
しかし2時間後は呼吸が停止していたと言う
4時の見回りの時はどうであったかと聞けば
身体を横に向けていたから生きていると思った
と言うのだそうだ
大病院である
それも懐中電灯で見ただけで一切彼女に触診していないのにだ
その時に呼吸困難で苦しんでいた可能性は大である
助かっていた可能性は高い
にも関わらず身体を横にむけていたから生きていると思った
である
血栓に対して足のマッサージを看護士に指示していたと医師は言い
看護士もしていたと言う
しかし付き添いの人はマッサージをしているのは見た事が無い
と言い切っている
この矛盾を医師に言っても「我々はやった」と言い張る
彼女は病院にわざわざ死ぬ為に行ったのである
22時間の手術を耐え 成功したと言われ
9月20日に退院する予定であった
しかし全く予期せぬ 
それも病院の適切な処置があれば問題はなかった
たかだか血栓で命を落としたのである
若くして夫を亡くし
翌年病院のミスで本人も死んだ
残された子どもはまだ学生である
父が死に翌年母が死ぬ
医療ミスを追及する事は容易ではない
やり場の無い怒りの中で
友人は通夜と葬儀を取り仕切った
運不運では片付けられない死である