若い頃本気で黒人と結婚したいと思っていた
おばさん達がペのドラマを見て韓国人をステキと思う
その感覚と悲しいが同列である
黒人と結婚したいと思わせたその男は
KOOL&THE GANGのボーカル
ジェームス"JT"テイラーである
このバンドは中学の頃からソウルトレインで知ってはいたが
それはJTが加入する前のバンドであり
興味の対象ではなかった
しかし ん?曲調が変わったなと思ったら
ボーカルにJTが加わっていたのだ
低音から高音迄自由自在にこなし
何とも甘い声で歌う
ええ声や
と聞き惚れていた アルバムも買った
その頃ソニー提供のMTVが火曜日の夜
4時間ぶっ続けで始まった
そして彼らが映った
もうノックダウンである
放心状態である
世の中にこれ程美しい黒人がいたのかと
しなやかな身のこなし 殺人的な笑顔
寝ても覚めてもJT一色となった
彼らが来日する事を知りすぐにチケットを買った
彼に会える
それだけを楽しみに一日一日を過ごした
そんな時何気なく本屋で見つけたJT脱退の記事
公演元に電話で確かめるとそれは事実であった
私の手元にあるのは何の意味も成さないチケットである
そんなあほな
そのJTの脱退でクール&ザ・ギャングは当たり前のように人気が落ち
MTVでその姿を見る事もなくなった
その後クライド・ドレクスラーと言う
ポートランドトレイルブレイザーズのNBA最高峰センターに出会う
何故ドレクスラーにあれ程酔ったか
それはドレクスラーがJTにそっくりだからである
彼の試合を録画し何度も何度も見た
笑顔がまるでJTと同じなのである
私にとってドレクスラーとJTは同じ人間であった
マイクの代わりにボールを持っている
それだけの違いである
先日アマゾンでクール&ザ・ギャングのDVDを見つけた
そのDVDが今日届いたのである
私の目の前でJTが歌い踊っている
そして笑っている
感動の再会は涙無くしては語れない
私をあの頃に戻してくれて
切ない程に好きだったJTが
スパンコールだらけの派手な衣装で目の前にいる
至福以外の言葉は見つからない
私の幸せはお金で買える
私の幸せは2000円である