私が中学の時に福岡の従兄弟がこちらの大学を受験するのに
我が家に暫らく泊まりに来る事になった
我が家にいる間彼は全く勉強をしなかった
私と一緒に遊びに出かけたり一人で梅田に出たりと
周囲が気を揉む程の遊び様であった
見かねた私の父が彼に説教をした
受験を甘く見過ぎだ
みんな必死で勉強しているのに
毎日毎日遊び歩いてどうする
浪人するつもりかと
彼は素直に「はい 分かりました」と答え
その後も全く勉強している姿を見ずに受験の日となった
ウチの人間は誰一人として合格出来る訳がないと思っていた
あれで受かればオレは逆立ちして町内を歩いてやると父が笑っていた
しかし関学立命館の両方とも合格しており
その後の長崎大学も合格した
結局負担の少ない実家に近い長崎大学に決めたと言ってきた
説教した父が赤っ恥をかいただけであった
その彼が入学式の前日 文房具を買いに出かけて
青信号の横断歩道を歩いていた時に
信号無視の車が彼に突っ込み
8時間苦しんで苦しみまくって死んだのである
「死にたくない 死にたくない」
と言って死んだそうである
人間一寸先は闇である
私が勉強が出来ない 貯金が出来ない 計画性がない
だらしがないと最低の詰め合わせの様な人間なのも
明日死んだらどうしてくれるねんと言う気持ちからである
私のこの性格は彼の死が多大な影響を及ぼした
そういう事にしている